日本の経済は大きな間違いに落ちいっている(アメリカの傀儡経済)

日本の経済は大きな間違いに落ちいている (アメリカの傀儡経済)

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中韓台は日本発の製品をアジア流に改善して世界市場に提供するという戦略を取り始めたのだ。2014年12月10日 | 経済
中韓台は日本発の液晶テレビ、携帯電話、太陽光パネルをアジア流に改善して世界市場に提供するという戦略を取り始めたのだ。
2014年12月10日 水曜日

◆現役官僚が提言!日本のモノづくり衰退の真因は組織的うつ病による「公私混同人材」の死蔵である 4月16日 伊藤慎介を引用します。

リスクを避け、ポストにしがみつく「心」の問題が引き起こす深刻な症状?今の日本の大企業において、アップルで起きたような現象は極めて起きにくい。それは、先述した「心」の問題があるからだ。「組織的うつ病」にかかっているとも表現できる。

「組織的うつ病」という表現は、東京大学藤本隆宏教授が使っているものだ。藤本教授は、日本の大企業の本社が、リスクのある国内向けの戦略投資を避けて、逃げの海外投資を除いて内部留保を続けている様を「組織的うつ病」と定義している。

?一方、筆者は藤本教授の定義を参考に、「組織的うつ病」をもう一歩踏み込んで定義付けしている。

?売り上げ・利益・シェアばかりを重視し、数字で見える成果のみを評価し、コンプライアンス・社内ルール・法律で社員を縛り、誰もが決めない会議ばかり開き、将来のリスクはなるべく避け、知らない人たちとの接触はなるべく避け、自分のポストがなくならないことを願う人たちが支配している組織のことだ。

そういう組織においては、熱意、思い、責任感、使命感などがほとんど感じられない「サラリーマン」的発想力、行動様式の人たちが支配的になる。仕事柄、大企業の方々とお付き合いする機会が多いが、残念ながら最近はそういう姿勢の人たちに遭遇することが多くなったように感じる。

(中略)

?組織的うつ病にかかっている会社において、公私混同人材がやろうとすることは将来の見えないリスク要因と判断され、世の中にない独創的な商品やサービスのアイデアは実現することなく死蔵されてしまう。しかし、世界にない先端技術を次々と生み出すようになった我が国にとって、この組織的うつ病の蔓延はモノづくり産業の競争力に深刻な影響を与えはじめていると危惧している。

「組織的うつ病」に蝕まれてしまったことによって、公私混同人材を死蔵させてしまう――。筆者は、これこそが、日本のモノづくりの衰退を招いた真の原因だと考えている。

(1)80~90年代の戦略のまま突っ走ったエレクトロニクス産業

?もちろん、筆者は“頭”の問題である戦略ミスも、モノづくり産業衰退の主要な原因であると感じている。
?筆者は日本のエレクトロニクス産業が苦戦した理由について、東京大学の小川紘一特任教授と長年議論してきた。小川教授が分析するように、パソコンでのインテル、携帯電話でのクアルコム、DVDでのメディアテック、液晶テレビでのサムスンなど、新しいビジネスモデルを構築した海外企業によって日本企業が苦戦を強いられることになったことは間違いない。
?そして、ソフトウェアやネットワークが進化して、製品のアーキテクチャー(構造)がハードウェア主体の時代から大きく変化したことも事実だ。
?しかし、本質的に理解すべきことは、80年代から90年代にかけて日本が過去の戦略を見直さないまま突き進んでしまったことが、エレクトロニクス産業の苦戦の原因であるということだ。

(2)?80年代から90年代前半において、世界の製造業の中で、日本企業は優等生であり脅威であった。米国とは数多くの通商摩擦を経験することになったし、アジアの奇跡と呼ばれ、アジア周辺諸国のロールモデルとなった。この時の日本の勝ちパターンは、欧米で誕生した商品や技術を日本流に改善し、より安くより高品質にして世界市場に提供するというものであった。
?しかし、90年代に入り日本の優位性は揺らぎ始める。日本の勝ちパターンを調べつくした欧米勢は、概ね二つの戦略を組み合わせた新しい展開を始める。
?一つは、日本に次ぐ製造能力を持つべく台頭してきた韓国、台湾、中国をパートナーとして活用する戦略であり、もう一つは、規制、基準・認証、標準などのルールや仕組みで参入障壁を構築する戦略である。いわば、台頭する東アジアの企業と組むことで、「欧米の品質+アジアのコスト競争力」という“いいとこどり”をすることで、日本企業の牙城を崩し始めたわけである。
?そして、アジア勢の新しい動きも大きな影響を与える。彼らは日本発の商品をアジア流に改善して世界市場に提供するという戦略を取り始めたのだ。DVDプレイヤー、液晶テレビ、携帯電話、太陽光パネルなど日本企業が生み出した技術や商品群を、より安くより大量に作り、それらを世界の各市場に求められる形で提供することで、日本企業を上回る圧倒的なシェアを取るようになった。
?これらの動きから浮かび上がることは、過去の成功に目を奪われ、台頭するアジアと「組む」という発想を戦略に取り込めないまま、引き続き「技術」「高品質」を看板にして、旧来型のビジネスモデルを展開し続けた日本企業の姿である。

?そして、欧米やアジアの成功の裏側には官民の連携もあった。彼らは、かつての日本の成功モデルを参考にし、国の制度や仕組みを変えていくことで、官民が連携して自国の強みを作っていった。その一方、日本は通商摩擦疲れからなのか、官と民の間の距離が開いて、輸出産業のために競争優位の状況を作るという取り組みが少なくなってしまった。(後略)
伊藤慎介氏のコメント)
昨日の続きのようなテーマになりますが、日本は欧米との通商摩擦に懲りて竹下大蔵大臣は円高を受け入れて85年にはプラザ合意を受け入れてしまった。円高自体は悪い事ばかりではないのですが、欧米は中韓台と組むことで、日本から資本と技術を移転させて日本企業のシェアを奪おうと反撃してきた。

欧米は、中韓台を日本の対抗する勢力に仕立てて勢力の挽回をはかって来た。欧米人から見れば日本人と中国人や韓国人や台湾人は良く似ている。日本に出来た事は中韓台でも出来ると考えて、欧米から資本と技術が投入された。そして日本を円高に持っていく事で日本企業の生産拠点を中韓台に移転させた。
 その結果、中国はGDPで日本を追い越して韓国や台湾も経済強国として台頭した。これらの国が経済発展して商売相手になる事は日本にとってもプラスなのですが、外交防衛政策では中国や韓国は、今まで鬱屈してきた反日感情爆発させてきた。欧米にとっても中韓台が日本と対抗できれば都合がいい。

その結果、日本の電機メーカーは壊滅的な打撃を受けて韓国や台湾のメーカに追い越されて、シャープは台湾企業に買収されそうになった。一時はサムスンソニーを買収するうわさも出るくらいになり、日本の家電産業は見事に欧米の戦略に嵌ってしまった。
 日本の政治や経済界は欧米との通商摩擦に疲れ果てて、円高を受け入れましたが、罠に気がついても円高を是正する事は、自ら言い出したことなのだからなかなか是正が出来ない。日本の電機メーカーも技術者をリストラする事で中韓台に技術者を提供する形になった。自分で自分の首を絞める結果になり社内の技術情報はすぐに中韓台に漏れるようになった。
その様になってしまったのは、伊藤氏が書いているように、「売り上げ・利益・シェアばかりを重視し、数字で見える成果のみを評価」する体質になり、新しい製品を作り出す技術や製品の芽を潰してきた。だからアップルのアイパッドやアイフォーンなどは作り出せなくなってしまった。
(1) 「DVDプレイヤー、液晶テレビ、携帯電話、太陽光パネルなど日本企業が生み出した技術や商品群を、より安くより大量に作り」、サムスンなどはソニーを買収できるほどの大企業になりました。日本人技術者が数百人規模でいるのだから日本企業がいくら技術開発しても、韓国のサムスンやLGが類似品を作ってしまう。
(2)日本企業も、年式の落ちた工場設備をそっくり中国などに売って来たから敵に塩を送っているようなものであり、中国は定年退職した日本人技術者を採用して技術を移転させた。その結果現代の日本の空洞化が進んで、昨日も書いたようにホンダなどは完成車の輸出割合はたったの3%だ。これではいくら円安に戻しても輸出は増えない。
(3)物事が20~30年続くと永遠に続くと考えがちになりますが、歴史的に見れば20~30年は一時的な事に過ぎない。円高が永遠に進むと日本企業の経営者は考えたのでしょうが、日本独自の文化と考えられていた事でも戦後の一時的な現象にすぎない事はいくらでもある。終身雇用や年功序列も戦前にはなかった事であり、市場原理主義に近かった。
年功序列も旧日本軍の制度が取り入れられたものであり、組織に忠誠心を植えつける事で採用されたのだろう。
(4)しかしデフレ不況によって家電産業は数千人規模でリストラするようになり終身雇用・年功序列制度も崩れてきた。だから大量に従業員を大量解雇してしまったから国内工場を再開しようにも人がいない。
 工場をいったん閉鎖してしまうと従業員は離散して居ないから再開はすぐには出来ない。家電製品を見ると中国製やマレーシア製などばかりだ。自動車部品も海外製品が多くなり国産車も年がら年中リコール騒ぎを起こしている。
 タカタのエアバッグが大問題になっていますが、アメリカやメキシコ工場で作られたものであり、同じ製造装置を使っても製造ミスが多発して保管も杜撰で不良品が多発している。だから円高だから海外展開するというのは短絡的であり、円安になった時の事を考えて工場を国内に残しておくべきだった。
(4)アベノミクスによる円安政策は、逆プラザ合意であり30年にわたって続けられた円高は、新冷戦体制復活と共に円安容認へと変わったからだ。欧米人から見れば日本人も中国人や韓国人と同じに見える。だから経済発展すれば民主化が進むと思ったのでしょうが、むしろ独裁体制が強化されている。独裁体制と経済大国は必ずしも矛盾しない。これはアメリカにとっては不都合な真実だ。だから逆プラザ合意で日本を強化して中国を抑え込む円安が認められたのだ。
 私見 、しかし、円安の打撃が日本にいたると今後、円高に振れる時期がくるとおもいます。それは日本が生活必需品やほとんどの原材料を海外に依存せざろう得ないからである。それは円安で物価高になり賃金を高くしなければならなく。人件費高を生み、それが製品に添加され中・台・韓に負けてしまう。そこでインドネシアバングラベトナムなどの賃金が安いところに進出し、工場をつくり製品づくりをしている。しかし、ここでもこれから他の虫・台・韓も競合してきている。さらにこれらに国の強みは、これらのアジア、アフリカ、中南米から大量の食料を含めた原材料を買うので日本が太刀打ちできず、高額で輸入することになり、今の食糧費高になっているので、石油は別としてこれからアベノミクスではやれなくなるのは見えてきた。